LEAP DAY(リープデイ)は沖縄の学生を対象とした人財育成プログラム『Ryukyufrogs』の成果発表の場として2012年から始まり、2017年より那覇市で開催される総合的なカンファレンスイベントとなりました。今年度(LEAP DAY2023)は、教育・人財育成をテーマに12月16日-17日の2日間開催いたします。
今年のLEAP DAYのテーマ「変えたくない未来、変わる未来」では、一人一人が未来に残したい大切なことや、現状を変化させるために今変えたいことを皆さんと一緒に考えていきたいという思いで今年のコンセプトが決まりました。
社会が目まぐるしく変化する今日において、時代の変化に合わせて改めて日本の未来について考える機会は、皆さんにとっても様々な気づきや学びをもたらしてくれることでしょう。
今回の記事ではそういったLEAP DAYの思いに共感し、支援をしてくださっている株式会社国際システム様の取り組みについてご紹介いたします。
株式会社国際システム システム二部
石嶺 秀賢 さん
システムエンジニアからインフラエンジニアに
ーー石嶺さんの経歴も含めて自己紹介をお願いします。
国際システムのシステム二部 ICT基盤グループの石嶺と申します。2010年に沖縄職業能力開発大学校を卒業後、国際システムに入社し、14年目になりました。
入社後はまず、名護にある運用監視チームっていうところに配属されました。そこで社内システムの運用監視業務に1年半ほど携わり、2012年からはICT基盤グループに異動して、今やっているインフラエンジニアとしての仕事がスタートしました。
その年にグループ会社のユニアデックスという会社に出向することになり、東京に転勤しました。出向したユニアデックスでは、プロジェクトのマネージャーを担当し、そこで5年間いろんな経験を積ませていただきました。その後、2017年に国際システムに戻ってきて、 ICT基盤グループで仕事をしております。
ーー石嶺さんは入社当時から現在までいろいろな業務に携わっていらっしゃいますが、それぞれ具体的にどのような業務だったのか教えていただけますか?
はい、まず運用監視チームだったころは、グループ会社の社内システムの運用保守をやっていて、その1つとして運用監視チームがありました。そこでは、24時間体制で沖縄の名護と東京で常にテレビ会議をつなぎながら、システムを両拠点で監視するという業務でした。24時間交代しながら監視するので夜勤もあり、この勤務形態に慣れるのはちょっと大変でした。
そして、今はインフラエンジニアとして働いています。インフラエンジニアっていうのはITの基盤を作って、作ったものをサポートしています。具体的には、Webやアプリケーションが動く基盤となるサーバの設計・構築・保守。サーバやパソコンを繋ぐために必要なネットワークの設計・構築・保守などを行っています。
これはよく家造りに例えられるんですけれど、家を建てるには土地が必要で、家を建てたら、電気、水道、ガスを引く必要がありますよね。私たちはシステムを作るための土地を整備したりシステムを使うために必要な電気やガスを引くのが仕事になります。
ーー学生の時から情報系に興味があったんですか?
そうですね。最初はプログラム開発をやろうと思っていたので、それが勉強できる学校を選んで、会社もIT系の会社を選びました。でも今のインフラエンジニアっていうのは、入社してICT基盤グループに異動して初めて知った職種だったので、先輩についていきながら、実際にやってみて業務を覚えていきました。
ーー石嶺さんがお仕事を通じて成長したなと感じた経験があれば詳しく教えていただきたいです。
プロジェクトを経験するごとに成長を感じます。似たようなプロジェクトであってもお客様が違ったり、メンバーが違ったり、扱う製品とか構成が違ったりするので、毎回ちがうプロジェクトを経験している感じがします。
お客様が違えば、その対応の仕方とか、進め方とかも変わってきますので、経験する1つ1つのプロジェクトが新鮮で、毎回考えさせられることばかりです。なので、1つのプロジェクトが終わる度に、達成感と成長を感じられます。
ーーお客様とお話する時もあるとおっしゃいましたが、開発だけではなくお客様とコミュニケーションをとって対応することもよくあるんですか?
そうですね。基本的に、お客様と相談しながら業務を進めています。まず最初にこのプロジェクトのスケジュールや役割分担とか、そういうプロジェクトの計画をお話しします。その後に、実際のシステムを構築する上での設計とか、この構成どうしましょうとか、こうするといいと思いますがどうしますか?みたいなすり合わせをして、それを元にシステムを構築していくという流れですね。
その後、構築したものを導入して試験してお客様の方でも試験して、これでいいですかっていう合意を取って、納品するっていう流れになります。なので、お客様とやり取りすることが多いです。もちろん、お客様対応とシステム構築を分業している会社もありますが、うちの場合はお客様と接し、構築も自分たちでやって納める流れでやっています。
ーー私たちもfrogsで選抜されたエンジニアの学生に「技術だけやっていればいい」ではなく、技術が一番得意だけど、他のスキルも身につけていると、多くの人を巻き込みながらプロジェクトを進められるリーダーになれるよねという話をするので、伝えてきてよかったと思いました。
そうですね。例え分業している会社で働いたとしても、誰かが設計したものを自分が構築するには、設計した人と会話しないといけない機会っていうのは結構あると思います。リーダーであってもなくても、多かれ少なかれ人とやり取りする必要はあるのでコミュニケーション力は必要かなと感じます。
新入社員が誰とでもコミュニケーションを取りやすいチーム作りを
ーーチームで働くことも多いお仕事だという印象を持ったんですが、チームをまとめるときに気をつけていることがあれば教えていただきたいです。
プロジェクトの規模によって人数は変わるんですけど、誰かとチームでプロジェクトを回していくことは多いです。最近だと、ある自治体さんにパソコンを500台ぐらい導入するプロジェクトがありました。
それは庁舎内だけじゃなくて、40ぐらいある出先機関に対しても展開する必要があったため、人手が多く必要だったのでどうしようかなと思いましたね。そのときに気をつけたことは作業する全員の認識を合わせることです。
まずは資料を丁寧に、漏れなく、誰が見てもわかるように作るっていうのを心がけました。でも資料だけだと見ない人もいるので、時間の合う人を集めて資料を1つ1つ説明していく場を設けました。その会議に参加できなかった人たちには資料を説明した動画を渡して、事前にできるだけ認識を合わせる努力をしました。結果、認識がみんな一致していたので、3日間でスムーズに作業を行うことができました。
ーー石嶺さんが人財を育成するために、大事にしていることや、実際に取り組んでいることがあれば伺いたいです。
いろいろあるんですが、まず大事にしていることは、何かわからないことがあったらすぐ人に聞ける雰囲気を作ることです。 我々が新人の頃は先輩が忙しくて聞きづらいし怖いっていう雰囲気があったので、それじゃあだめだなと思って。もちろん、自分で調べさせるんですけど、調べて分からなかったら気軽に聞ける雰囲気っていうのは大事にしてます。自分が忙しい時も質問された際は絶対聞くようにしています。
あと、作業を依頼する時には全体感を説明した上で、その中のこの作業を依頼してるんだよというのがわかるように説明してから作業を依頼するようにしています。そうすることで、吸収力や理解力が変わってくるんじゃないかと思うので、意識しながら取り組んでいます。
その他には、入ってきた新人がなにか困った時に、私にしか聞けない状況は困るので、他の社員とコミュニケーションを取るという意味で、 いろんな先輩方に対してインタビューをしようっていう取り組みをしました。インタビューの内容は業務に関することとか、プライベートのこととかを本人に考えさせて、10人ぐらいやりましたね。
他にも、仕事ができる人の仕事のやり方を、資料にまとめて新入社員に紹介するみたいなこともしました。仕事のやり方、効率のいいやり方って人それぞれあるので、それを共有できたらいいなと思って。これは私も勉強になりました。
常に成長し続け、いろんな変化に対応できる柔軟性を持つ
ーー最初にこれだけサポートしてくれる先輩がいると、とっても仕事しやすそうですね!最後に、今年のLEAP DAYのテーマは「変えたくない未来、変わる未来」ですが、石嶺さんの人生において「変えたくないこと」「変わっていきたいこと」を教えていただけますか?
まず、変えずに大事にしていきたいことは、「常に成長し続ける姿勢」ですね。技術が日々進化しているので、 常に新しい技術や手法に適応して、取り入れていくことが大事だと考えています。そのためにセミナーを受講したり、動画で勉強したりもしています。それから、1つ1つのプロジェクトが終わった後に振り返りを行ってよかった点、 改善点を洗い出して、次のプロジェクトに繋げていくことも変わらずに大事にしていきたいです。
逆に変化していきたいことは、「いろんな変化に対応できる柔軟性を持つこと」です。技術に関することはもちろんですが、働く環境とか、一緒に仕事をするメンバーとか、自分の役割とポジションは、今後いろんな変化があると思うので、自分自身も変化しながら柔軟に適応していきたいと思っております。
ーーありがとうございます。
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